稲葉 有美 展
5.27(Mon) – 6.8(Sat) 2013
PM12:00~PM7:00 (Last Day PM5:00)
Closed on Sunday
【 稲葉 有美 展 】 ― skyology ―
skyology = 空学 ~個展タイトルについて~
“skyology” という言葉は、ずいぶん以前に読んだ本の中に出てきた言葉です。“空 (ソラ) より学ぶ哲学” とは、なかなかいい言葉だと思い書き留めておきました。
現在、作品制作の傍ら仏教関係の仕事をしておりますが、昨年、曹洞宗で出版されている本より “空 (クウ)” の教えが書かれている項がありました。要約しますと、
二元対立の否定・超越したことろ=空 (クウ) なる次元
⇒ 永遠不変の実体はない (諸行無常)
⇒ すなわち空 (クウ) (因縁生起)
“skyology” とは空 (ソラ) の哲学ではなく、空 (クウ) の教えであった様です。これは今まで自分が勘違いをしていた訳ですが、本当の意味が判明したタイミングが今回の個展と合致した様に思え、個展タイトルに使用しました。
作品①
今回の個展を行ったきっかけは①の作品制作・発表を目的としています。一枚の写真がイメージソースとなり構想しました。これまで、瀧や人魂や骸骨などを対象物として描いておりましたが、人物を対象とした作品は今まで発表して来なかったので、この機会に発表出来た事が、この作品の意味なのかもしれません。
作品②③
真ん中よりやや上に引かれた線は地平線、又は水平線、或いは2次元と3次元の境界線、今と過去、今日と明日、明と暗etc 対極の事柄が常に表裏一体である淵です。線より上部に描いた物と、線より下部に描いた物はとても似通っていますが、本当は大きな隔たりがあるのではないかと思います。
作品④
作品を制作する上で、又、制作した作品を発表する上で常に新たな試みがなければならないと思います。毎日経過する日々は自分の意識とは違い、ただ過ぎてゆくばかりではありますが、日々の中でわずかでも何かを経緯し、それによって感じる事柄や感情は尊いものです。半年前には気づかなかった (理解出来なかった) 事柄が、一つの経緯を経て多分に理解出来るという経験は誰しもあるかと思います。作品は今までの経緯や経験が反映されて、常に新たな作品が生み出されるのだと思います。
作品④
作品①
作品③
作品③②
作品⑦
作品⑤
作品⑧
作品⑨
作品⑩
作品⑪
作品⑬
PROFILE
稲葉 有美 (INABA Yumi)
【 個展 】
2002年~2008年 ギャラリー代々木
2003年 銀座小野画廊
2004年 新宿ゴールデン街ギャラリーバーNAGUNE
2013年 SPC GALLERY
【 グループ展・パフォーマンス 】
2006年 「Green Green Green 目黒緑の新世界」ヒルトップガーデン
2007年 「アースダイバー」地球堂ギャラリー
グループ幻/実「若干の決意あり」ギャラリー代々木
「→Y」練馬美術館
2008年 「地下室の残像」横浜ZAIM
2009年 「オトダマフリ」(ゲスト出演)武蔵小金井アートランド
2010年 「オトダマフリ」(ゲスト出演)武蔵小金井アートランド
2012年 「常世茶屋」根津七や
「常世」武蔵小金井シャトー2F