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2019年下半期以降の最新展覧会情報となります
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新里 陽一 展
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現在進行形2019 サテライト
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稲葉有美 x 小林恒夫 展
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伊藤 知宏 展
9.6(Fri) – 9.14(Sat) 2019
PM12:00~PM7:00 (Last Day PM5:00)
Open on Sunday伊藤 知宏 展 " Line to Me "
日本とアメリカの食生活は大きく違う。NYでは、現地のスーパーにあるちょっと元気のない野菜たちから少しづつ小さなエネルギーをもらった。(NYの野菜が元気がないのは、遠方からの運送により野菜が弱ってしまうのと、その出荷の時期が早すぎるのが理由だそうだ。)
まだNYの環境になれず、日常生活がなかなか思い通りに送れていなかった私は、ある日野菜の夢を見た。
野菜と言っても超巨大なNYの野菜の夢で、私はその野菜の前にふわふわと浮かんでいた。
私の目の前では、野菜の生と死そして再生が同時に混在し、野菜の小さなエネルギーが爆発し、まるで宇宙の始まりのように何度も何度も破壊と再生を繰り返していた。
夢から覚めると、なぜかまた絵を描こうという前向きな気分になっていた。
私の絵は圧倒的に線で描かれたものが多い。
線と言えば、子供が最初に手にペンをとって描く様なもの、日本の伝統的な絵画の手法、とっさにメモをとりたい時にカミとペンで描くもの、だったりする。
しかし今思うと、私の場合は線の中に構造体のようなものがあり、ただ線を描くというよりもまるで別の次元から向こう側にある対象をこちら側に掘り起こす行為に近いと思う。
これらは、彫刻的な感覚であろう。
15年間制作し続けその中で、絵画の言葉では伝えられない魅力について、私の考えや線で描くという表現方法は、結果的にはほとんど変わることはなかった。
近年は花、野菜、音や “そこにあるものをえがく” と題してその場所にあるものをモチーフに絵を描く。 “人と犬の目が一つになったときに作品が出来ると思う。” 2020年1月9日