後 啓子 展

10.31(Mon) – 11.12(Sat) 2011 

PM12:00PM7:00 (Last Day PM5:00) 

Closed on Sunday





後 啓子 展 ‒ 此処から ‒


開催日程

2011年10月31日(Mon)~11月12日(Sat) PM12:00~PM7:00(最終日PM5:00) Closed on Sunday


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此処から  ~外なる他者に向かって~

芸術は究極の現実である。いくらでも分析できるが、決して本質に辿りつけない。
「本質は」と問われれば、芸術家が世界と対峙する視線の先にあるであろうとしか、今の私には答えられない。
私の敬愛する、ある美術家が「芸術家は孤独でなければならない」と言われ、とまどっていたが
それはとても不遜なことだと思う。
なぜならすべての人間は孤独な存在であるからである。
人はそれぞれ複雑にからみあっている大小様々なコミュニティの有機体の中で生きている。それを一瞬無意味に思えて戦慄が走るときがある。その時人は孤独を意識する。
人が抱える不条理は本来平等であるはずだが、今世界はカオスと秩序がせめぎ合うエネルギーで充満し疾走するモンスターのようだ。そのため人は理不尽な状況に陥れられたりする。
それを覚めた目で正確に視ることはできるだろうか。
カオスと秩序を併せ持つ表現は魅力的ではあるが、
可能なかぎり過剰な思考と試作をくりかえさない限りミニマムな表現には辿りつけない。
その自虐的な行為は芸術家なら解るはずである。だがそのプロセスがストンと抜けていてもキャリアを積み技術が伴うと作品として成立しそうになる。それだけは避けて私の立っている場所を開示し他者に向って最初の一言を発したいと思う。

                                             2011. 9 後 啓子


PROFILE

後 啓子 (USHIRO Keiko)

1947 石川県生まれ
1969 金沢市立 金沢美術工芸大学卒業
現 在 東京都文京区在住


【主な展示】

1969     村松画廊 個展
1970~    田村 真木画廊 個展
1976     無所属美術家会議 参加
1979~    現代アーチストセンター展 出品 他企画担当
1991~1995  名栗湖国際美術展 参加
1995~    溌光彩展 企画
1996     トラッシュライブ ’97  参加
1998     トラッシュライブ ’98 in 西新宿 参加
1999     東京都美術館 Vibrant Soul展 企画
2000     キアリ 個展
2001     越境する女たち21展 参加
        現代アーチストセンター展
2002     キアリ 個展
2003     現代アーチストセンター展
2004     SPCギャラリー 個展
2005     SPCギャラリー 個展
2007     現代アーチストセンター展
2008     現代アーチストセンター展
2009     SPCギャラリー 2人展
        現代アーチストセンター展
2010     SPCギャラリー 2人展
2011     SPCギャラリー 個展


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